ブルキナファソ旅行記

3日目 ワガドゥク市内観光後ガウアへ

 今日はワガドゥク市内を観光したあとガウアまで460kmの距離をバスで移動する。朝食の準備ができるまでホテルの外に出る。マラリアが怖いので蚊を避けるため長袖のシャツを着ていたがそれでもけっこう寒い。
 ホテル前の通りを自転車に乗った人たちが次々と走っていく。自転車の値段は新品で6000円から1万円、中古で4000円と言うから普通の会社員の月収が1万円というブルキナファソの人たちにとってはかなり高価である。


自転車に乗る人たち

 7時10分ホテルを出発する。マイクロバスにガイド2人と添乗員、運転手を含めて24人も乗るのだからかなり窮屈で、「これでは家畜だ」などという不平の言葉が出てくる。1月くらい前に参加者数を聞いたら13人と言っていたのでこれならまあまあだなと思っていたが、主催旅行社が催行中止になった他のツアーの客を集めて20人ものグループにしてしまったのだ。主催旅行社のほうも現地旅行社がこんなに小さな車を使うとは思っていなかったのだろうが、とにかく行くしかない。


マイクロバス

 まずモシ族の王宮を訪れる。ブルキナファソの人口は1100万人で60の民族が住んでいる。モシ族はガーナ国境付近から北上してきた騎馬民族が先住の農耕民族と混血した民族と言われ、現在の人口は400万〜500万人でブルキナファソで最も大きな民族である。

 現在のモシ族の王は象徴的存在で実権はないが、モシ族の人たちから崇拝されている。王は世襲制で現在は46歳のモロナバという方が務めている。王になるとモシ語以外を話してはならず、王が亡くなると次の王は先代の王の奥さんを自分の妻にすることになっている。

 王宮前に到着すると毎週金曜日に行われている儀式が始まったところで、門の脇に赤い服を纏った王が座っており、王宮前の広場には家臣たちが整列している。やがて太鼓が叩かれ王は王宮の中に入り白い服に着替えて出てくると、左手から8人の刀を持った重臣が出てきて王の前にひざまずき水をすくうような動作で感謝を表し、空砲が鳴らされると王が引き揚げて10分ほどで儀式は終わった。

 この儀式は昔王の3番目の妻が宝物の神の像を盗み出しワハグヤという村に逃げ込んだ。怒った王はワハグヤと戦争をしようとしたが、重臣たちがワハグラにはモシ族の人が大勢住んでいるので戦争は止めて欲しいと懇願し王は了解して戦争を止めたことを祝して数百年続けられているのである。赤い服は血と戦いを表し、白い服は平和を表している。写真を撮りたかったが撮影禁止なので同行のYさんのスケッチを使わせていただいた。


王宮

 次いで市場を訪れる。延々と続く衣料品の売り場を通り過ぎると民芸品の売り場があり、ここで20分ほど自由行動になった。 


市場

 民芸品には帽子や木彫りの仮面、楽器などが主で、帽子の値段を聞いてみると400円というから安くはない。

 
民芸品売り場

 市場を見た後近くのリラックス・ホテルまで歩いていって、スーツケースを積み込みに行ったマイクロバスが戻ってくるのを待つ。すぐ来るはずが道路が渋滞していたということで30分以上待たされ10時5分ようやく出発する。20分ほど走ると検問があった。ブルキナファソでは行政地区が変わるところで検査がある。

 10時55分クジュレ村というモシ族の村の前で下車し村の中を見学する。村の入り口に玉ネギ畑があり、雨の降らない冬なのに青々と葉を伸ばしていた。近くに井戸があるので毎日水をかけているのだろう。山羊が放牧されているので、食べられないよう畑の周りは柴で囲われている。  

 
クジュレ村               ネギ畑

井戸

 民家は日干し煉瓦つくりで周囲を囲む塀の一部に藁葺き屋根の丸い小屋がついていて穀物の倉庫や家畜小屋になっている。

 
民家             倉庫

 モシ族の村を発って45分ほど走り小さな人造湖の前で下車する。この湖には100頭のワニが棲んでいて、人に慣れていて襲わないという。岸辺に行くと1頭が日向ぼっこをしていた。ガイドのカミスさんがワニにまたがったがワニはじっとしている。同行の人たちが代わり代わりに近寄って記念写真を撮っているうちワニが逃げて出してしまい、現地の人が嫌がるワニを岸に引き上げる。凶暴なワニをよく飼いならしたものだ。100頭いるといっても見たのはこのワニと遠くにいた1頭だけで、これで入場料が1500セーファーフラン(300円)だから現地の物価を考えるとひどく高い。

 
慣らされたワニ          連れ戻されたワニ

 20分ほどして出発、1時間走るとボロモという人口15000人の町に到着し、この町のレストランで昼食をとる。メインディッシュはスパゲッティーとチキンであった。地飼いのためかチキンがなかなかおいしかった。気温が33.5度あったが空気が乾燥しているので日陰は涼しい。喉が渇いたのでミネラルウォーターを注文したら1.5リットルで800セーファーフラン(160円)だった。レストランにしては安い。

 
レストラン          メインディッシュ

 14時50分出発、食事をしたらひどく眠むくなりうつらうつらしながら乗っている。途中青空トイレを1回して17時10分ロビ族の村ナベルダム村で下車する。バスが止まると大勢の子供たちが集まってきたが、彼らは裸に近い格好でなかには素っ裸の子もいる。ブルキナファソでは毎年2000人もの人がマラリヤで亡くなっているというので、こちらは怖くて暑いのに長袖シャツを着て上までボタンをかけ露出部には虫除けスプレーをかけているのに、彼らは蚊に刺されることなど気にしていない。

 
ネベルダム村         村の子供

 ロビ族は戦いの多い民族だったので敵の襲撃に備えて家には小さな窓が1つあるだけである。この集落には多くの家があったが1家族で85歳の長老以下100人ほどが住んでいる

 
民家            長老

 このあたりでは1組の夫婦が10人以上の子供を産むので非常に多くの子供たちがいるが、全員この長老の血を引いているわけだ。大人の女のも上半身は裸に近い格好をしている。

 
子供              母子

 17時30分発、45分ほどでガウアに到着した。ガウアは「ガン族の道」という意味で17世紀にガン族がガーナからやってきて住みついたことに由来する。人口は20万人でロビ族が主に住んでいる。今日の宿ハラ・ホテルはガウアでは一番良いホテルとのことだが、電話はなく、天井はベニヤ板張りで暗い裸電球がぶら下がっているだけである。シャワーはあるが水しか出ない。クーラーがついていたがうるさくて運転させたままではとても眠れない。


ハラ・ホテル

 夕食にはサモサという揚げ餃子とクスクスという粟の粉を練って粒状にした郷土料理が出た。マラリヤが怖いので部屋に戻るとすぐ蚊取り線香に火をつけ、気休めに蚊を寄せ付けないという超音波発信機を枕元に置いて毛布にもぐりこんだ。

 
サモサ        クスクス

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