ベトナム北部辺境旅行記
3日目 赤ザオ族の村、ジャウジャン滝、バベ湖観光
今日はバベ湖の日帰り観光である。ホテルの近くに市場があるので朝食前に見物に出かける。この市場はメインストリートのロータリーの前にあり幅40m、奥行き150mくらいも小屋が並んでいる。昨日は市が開かれていて少数民族の人たちで大賑わいしていたというが、今日は閑散としていて通りに面した店だけが開いている。
メインストリート
バイクに乗って肉屋さんが豚を次々運んできて解体している。1日に豚1頭分を売ればよいのだ。足や頭、肋骨なども並んでいるが、その部分が目当ての客が来て次々買っていく。
隣には野菜の店が出ていた。自給自足している人が多い田舎でも野菜を買わなければならない人もいるのだ。
肉売り場 野菜売り場
朝食h豚肉の入ったインスタントラーメンとコーヒーだった。7時半にホテルを出発、車で5分ほど走ったところの船着場から小舟に乗る。近くでは女の人が洗濯をしている。
洗濯する女性
この川はナン川と言い、バベ湖までつながっている。川岸には竹の木がたくさん生えているが建築用の資材にするため植えているのだという。しばらくすると両岸にトウモロコシ畑が広がってきた。靄がかかっていて遠くがよく見えないのが残念だ。
ナン川 トウモロコシ畑
カワセミをちょくちょく見る。美しい羽をしているが写真を撮るのが難しい。大きな木の幹に丸い実が着いていた。名前を忘れてしまったが、食用にするという。
竹で作った橋があった。猿橋といい、メコン河にたくさんかかっていたという。川岸に近いところに四角い網をはった漁の仕掛けがあちこちに見える。少し離れた下流には棒を立てて流れを遮り魚が集まるようにしている。流れが緩やかなのでこんな漁ができるのだろう。
猿橋 漁の仕掛け
30分ほどすると洞窟に出た。プオン洞窟といい、川はこの中を流れていく。鍾乳洞なので壁からは鍾乳石がぶら下がっている。朝は曇空だったが幸いこのあたりから日が差してきた。
プオン洞窟
洞窟を抜け川底の浅い支流に入ってゆっくりと進む。川岸にはトウモロコシ畑が広がり家鴨がたくさん泳いでいて絵のような田園風景だ。
田園風景(拡大)
洞窟を抜けてから30分ほど船着場に到着した。ここから5分ほど歩くとお茶屋が数軒並んでいて、その前に市場があった。旧暦の4のつく日と9のつく日に市が立つというが今日はだれもいない。少数民族の女性がいたので写真を撮らせてもらう。黒モン(H'MONG)族ということだが正式な民族衣装ではない。
お茶屋 黒モン族の女性
細い泥道を歩いていくとタイ(TAY)族の村があった。タイ族は人口119万人、中国から移動してきた民族で、BC500年には既にベトナムに住んでいたという。カタカナで書くと同じになるがTHAI族という人口104万人の少数民族がありこちらは東南アジアから移動してきている。ベトナム語ではTAIはしり上がりに発音し、THAIは平坦に発音するが日本人はどちらも平坦に発音してしまうので間違えてしまう。字で書くときはTHAI族はターイ族と書いて区別している。
タイ族の家
家の前の田では村の人たちが稲刈りをしていた。途中で見た田はすでに稲刈りが終わり切り株だけが残っていたが、この村は種を撒いたのがに遅かったようだ。稲の穂先を1本1本手で摘んでいる人もいる。効率が悪いのにこんなことをするのは種もみを採っているのだろうか。
稲刈りの村人(拡大) 穂先を摘む女性
田を通り過ぎてから赤ザオ族の村を目指してせっせと山道を登る。坂はそれほど急ではないが日ざしが強くかなりきつい。振り返ると先ほどの田んぼが足下に見えるが村はまだまだ先だ。
山道からの眺め(拡大)
40分ほど登ると村が見えてきた。高度計を見ると麓から210mしか登っていないが、日差しがかなりこたえた。村の前には緩やかな棚田が広がり、稲刈りの後に生えてきた2番芽を水牛が食べている。
赤ザオ族の村(拡大) 稲の2番芽を食む水牛
1軒の家の中を見せていただく。壁は隙間だらけで冬は寒そうだ。農村の人は開放的で知らない人でも喜んで中を見せてくれる。
赤ザオ族の家 家の内部
家の中に家具らしい家具はないが部屋の中央にはきちんとした仏壇がおいてある。部屋の隅には揺り篭がぶら下がっていて赤ちゃんが蒲団に包まってすやすや寝ていた。
仏壇 揺り篭
入り口の左側に炊事場が仕切られていて竈で薪が燃されていた。そばに大きな鉄鍋があった。豚の餌を煮る大鍋だ。豚は農家の大切な現金収入源なのだ。
炊事場 豚の餌を煮る大鍋
家の奥さんに民族衣装を着てもらい写真を撮る。この衣装は1年かかって自分で作ったという。この地方の赤ザオ族は大きな帽子をかぶるが、これは自分では作れないので持ってなかった。小さな子供と並んだところを撮らせてもらおうとしたらカメラを怖がって泣き出してしまった。男の民族衣装もあるが、これはほかの少数民族と同じ黒い服であった。
民族衣装 おばあさんと孫 男の民族衣装
来た道を引き返す。先ほど大勢の人が稲刈りをしていた田んぼにはもう人影がなく刈り取られた稲が横に並んでいた。
稲刈りの終わった田(拡大)
再び小舟に乗って川の本流に出てバベ湖に向かう。川の両岸には美しい景色が続いている。
やがて川の両側は300mもある絶壁になってきた。石灰岩なのでオーバーハングした絶壁には鍾乳石がぶら下がっている。
絶壁の鍾乳石
再び平坦な川岸の風景になり水牛が草を食むのどかな風景が見られる。水浴びした水牛を引きあげている農民の姿も見える。
川岸の風景(拡大) 水牛を引きあげる農民
13時45分ラウラン村に到着、船着場の前の食堂で昼食をとる。バベ湖でとれた魚が出たが川魚は小骨が多いので遠慮した。食堂の主人から地酒を勧められた。入れ物が小さいのでお付き合いに一気に飲みほしたらすぐまた注がれてしまい、少し飲むとまた継がれるということの繰り返しでアルコールに弱いのに飲み過ぎてしまった。
ラウラン村 昼食
食堂の前で女の人がバナナの茎を刀でさくさく切っていた。これを石臼でひいてから煮て豚の餌にするのだ。豚は食っては寝、食っては寝の繰り返しだが世話する人間は大変だ。
豚の餌作り
食後近くにあるジャウジャン滝の見物に出かけた。途中の道は坂と階段の連続でアルコールのまわった体にひどくこたえた。ジャウジャン滝は急流に近い滝で見る位置も離れているのであまり見ごたえはなかった。道端に野生のトウガラシの実がなっていた。小粒だが、トウガラシは小さいほど辛いので相当辛そうだ。
ジャウジャン滝(拡大) 野生のトウガラシ
食堂に戻り再び小船に乗り込み、25分ほどでバベ湖に着いた。この湖は長さ8km、幅3km、海抜145mでベトナムで最も大きい湖である。周囲は石灰岩の岸壁で囲まれているが、石灰岩の中にある湖は珍しく、湖が出来た原因はまだ解明されていない。
バベ湖 石灰岩の湖岸
湖の対岸で船を下り20分ほど歩くとタイ族の村に出た。途中には水田やトウモロコシ畑が広がっている。時間が遅くなったので民家の訪問は止めてホテルに引き返す。
水田とトウモロコシ畑(拡大) タイ族の村
17時30分ホテルに到着、昨日と同じ食堂で夕食をとる。非常に疲れたので糖分をとttら元気になるかと思ってコーラを飲んでみたが効き目はなかった。マッサージをしてもらおうと思ったがこの町にはなかった。