東トルコ旅行記
8日目(5月25日) ヴァンからドゥバヤズィットへ
出発前にホテルの周りを散歩する。ヴァン湖の岸辺に行くと澄んだ水が打ち寄せていた。岸辺には赤いケシがたくさん咲いていてミツバチが蜜を吸いに集まっていた。
ヴァン湖の水 ケシとミツバチ(拡大)
8時15分ホテルを出発、15分ほどでヴァン博物館に到着した。
ヴァン博物館
1階にはBC13世紀頃からのウラルトゥ王国の出土品が展示されていた。金のアクセサリーなどは今でも使える精巧なものであった。
彩色陶器 毛抜き用ピンセット
金のベルト 金のアクセサリー
中庭にはBC4000年〜5000年のフリル人の墓標や祭壇が展示されていた。墓標には墓の主の像が刻まれているが、なかなか芸術的である。
墓標 祭壇
2階にはキリムや民族衣装などとともに、アルメリア人に殺されたトルコ人の骨がたくさん並べられていた。第1時大戦のとき東トルコにいたアルメニア人はトルコの敵ロシアに荷担したため多くのトルコ人が殺された。これに対しトルコはアルメリア人を排除する政策をとり、その際100万人以上のアルメニア人が殺されているが、このことに関する展示はまったくなかった。
キリム 民族衣装
1時間ほど見学して博物館を出ると同行の人たちが若者を取り囲んでいた。近よって見ると若者は白い猫を抱いていた。右目が黄色く左目が青い。ヴァン猫というこの地方独特の猫で、町の中心のロータリーにもヴァン猫の像が立っている。
ヴァン猫
さらに1時間ほど走りムラディエ村で休憩をした。この村には滝があり高さは10mくらいだが、幾筋にも別れて流れていてなかなか見応えがあった。
ムラディエ滝(拡大)
20分ほどして出発、このあと山間の道を走る。あちこちの山の頂上には見張り台が見える。イラクとの国境に近いので兵士が監視しているのだ。
2664mの峠を越えると大アララト山が見えてきてバスの中に歓声があがる。アララト山は雲に隠れていることがおおいのだ。アララト山は5165mの大アララト山と3896mの小アララト山が並んでいて小アララト山は富士山に似た形をしている。
大アララト山(拡大)
12時30分今日の目的地ドゥバヤズィットに到着、シムエール・ホテルにチェックインする。ホテルからは白雪を輝かせている大アララト山を間近に見ることができる。。
シムエール・ホテル 大アララト山
早速昼食をとる。メニューはサラダ、スープ、ナン、肉団子とポテトでデザートは西瓜であった。
肉団子とポテト
食後小休憩したあと観光に出かけた。山の中の道を走っていると放牧の羊がたくさん見られた。
放牧の羊
20分ほどでイサク・パシャ宮殿に到着した。この宮殿はイサク・パシャというクルド人の知事が1685年から建て始めたもので完成は孫のメフメット・バシャの時代の1784年になった。面積が7600平方メートルあり部屋の数は366もある。
イサク・パシャ宮殿(拡大)
城門の上部にはモスクに見られる鍾乳石飾りがついている。城門には銀の彫刻で飾られた青銅の扉がついていたが、第1次世界大戦の際にロシアに持ち出され今はエルミタージュ美術館で展示されている。
門 鍾乳石飾り
門をくぐると広場があり,その先にモスクが見える。モスクの手前にはチュルベと言われる有力者の墓がある。
モスク ドーム天井 メヒラブ
広場の正面に中門がある。門の脇には獅子の像や生命の樹などの精巧な彫刻がついている。
中門 獅子の彫刻 生命の樹の彫刻
中門の内部はハーレムで、同じ形の部屋が10も並んでいる。いったいこの宮殿に何人の美女がいたのだろうか。
ハーレムの部屋
この後、ノアの箱舟伝説の地に向かい、45分ほどで到着し着いた。展望台から眺めると舟の形をした岩の隆起がある。長さは165m、幅50m、高さ13mということだが伝説の真偽は別としてこのような形の岩が出来るのは面白い。
展望台 ノアの箱舟
展望台からは小アララト山が麓までよく見える。確かに富士山とよく似た形だ。展望台の付近に背の低い菖蒲に似た花が咲いていた。珍しい花だが色がこげ茶色で不気味な感じがする。
小アララト山 菖蒲の1種
ホテルに戻ると、先ほどは雲に隠れていた小アララト山が全景を表した。大アララト山の裾に半分隠れてしまうが小アララト山でも富士山より120m高いのだから大アララト山の大きさが良くわかる。