四川省旅行記
4月5日 日隆から成都へ
7時40分にホテルを出発、巴郎峠に向かう。途中四姑娘山の展望台があったが白い霧に包まれ山はまったく見えない。帰国後劉さんからここで撮ったという写真が送られてきた。左の高い山が四姑娘山(6250m)で、右は三姑娘山(5355m)、ニ姑娘山(5276m)、太姑娘山(5025m)である。年上になるほど低い山になっているのが日本の習慣と違って面白い。
四姑娘山の展望台の標識 四姑娘山山系の4つの山
さらに先に進むと地上を覆っていた霧がだんだん晴れてきた。そして海抜3600mあたりから枯れ木のようになっていた潅木の枝に雪が着き樹氷のように美しくなる。
雪の着いた潅木
峠に近づくとガスが晴れ遠くに四姑娘山の頂が見えてきた。バスを停めて写真を撮りたかったが停めると凍った坂道を登れなくなるのでそのまま進む。
車窓の風景
ホテルを出てから1時間ほどで巴郎峠に到着した。3年前に来たときは高度を示す標識がついていたが今回はなくなっている。中国ではこれまで実際の高度よりかなり高めの高度が標識に記されていたから、正確な高度に改めるため取り外したのかもしれない。手元の高度計は4470mを示している。峠からは夾金山脈が見えるが、四姑娘山は近くの山の陰になって見えないので見える場所まで歩いていくうちにガスが上がってきてなにも見えなくなってしまった。あと5分早く峠に着けば見れたのに残念だ。
峠の眺め
峠を越えて坂道を下っていくうちにまた霧が晴れて夾金山脈の山々が見えてきたのでバスを停めて写真を撮る。
夾金山脈の山々(拡大)
足下を見ると小さなサクラソウが咲いていた。3号営地に生えていたサクラソウとは種類が違う。
サクラソウ
この後坂をどんどん下ると臥龍に着いた。高度計は2040mを示している。ここにはパンダ保護センターがあり32頭のパンダと、ここで生まれた7頭の赤ちゃんパンダが飼育されている。今回の旅のスケジュールには入っていなかったがせっかく来たのだからと立ち寄る。
パンダ保護センター入り口
中に入ると昼寝の時間らしく親のパンダは檻の中に入ってしまって見られない。赤ちゃんパンダだけは遊び場にいたがこれも昼寝をしている。ゆっくり見ていたかったが時間がないので5分見ただけで引き上げる
お昼寝中の赤ちゃんパンダ
この後1時間ほど走ると映秀の町に出た。この町の映電賓館で昼食をとった後、岷江に沿って走る。途中ダム工事などで3箇所ほど悪路があったが1時間ほどで都江堰市に到着した。都江堰市には都江堰という秦の時代に造られた水利施設と青城山という道教の寺院のある山の2つの世界遺産があり、観光都市として発展を続けている。
今回は青城山は割愛し都江堰を観光することにし二王廟の入り口で下車する。
二王廟入り口
中に入ると眼下に岷江を分流する堰が見える。手前の川はたくさんの支流に分けられて四川盆地全域の農地に水を供給している。もう一方の川は水位の調整用に用いられ増水期には大量の水を流し、渇水期には水を減らして手前の川にいつも適度の水が流れるように計られている。この堰ができる前は毎年洪水になり四川盆地の人々は貧しかったが、この堰ができたことにより豊かになったのである。
2つの川 分流部
入り口の建物の左手に都江堰を造った李氷と李氷とともに堰をつくった息子を祀る二王廟がある。ただし実際には李氷には子供がいなかったので、李氷の息子というのH地元の代表と考えられている。裏側の建物には李氷と妻の像が並んで祀られている。
二王廟
1時間ほど観光した後都江堰を出発、1時間ほどで成都に着いたが、夕食の時間には早いので成都文物商店という土産物屋に入り時間をつぶす。入り口に血玉という血のように赤い模様の入った玉の彫刻があった。この種の店は割高なので買う気はしないが目の保養に中を見てまわる。。
パンダの切り絵が置いてあった。何枚もの色紙を鋏で切って絵にするのだからかなり手のかかるものである。10枚組で80元(1000円)ということなので、割高ではないと思ってお土産用に買った。
玉の彫刻を並べた紫檀の飾り棚が売られていた。中国の博物館に行くと最後に特別室に連れて行かれてこのような棚を見せられ「博物館の所蔵品を特別に放出します」とか言って勧められるがお土産用として作られているのだ。値段は送料込みで88万円ということであった。これは安いと思って80万元に値切って買った人がいたが高い買い物にならないか気になるところである。
血玉の彫刻 切り絵 飾り棚
このあと故郷味というレストランで四川料理をとる。なかなか美味しい料理で今回の旅で初めて美味しい料理を食べられたと言っている人がいた。
四川料理
ホテルに行く前に川劇を見に行く。劇場は文化公園の中にあり広い公園の中を10分近く歩いてやっと着いた。公演が始まる前にお茶のサービスがあった。給湯口が1mもある長いやかんで茶碗に注いでくれる。うまく注げるようになるにまでに3年かかるという。
劇場 茶のサービス
公演の最初はきらびやかな衣装を着けた俳優や歌手によって斎太君の物語が演じられた。斎太君は宋朝の女性で息子たちに命じて侵入してきた少数民族を撃退した。
斎太君の物語(拡大)
次いで二弦琴の演奏があった。早い曲の演奏で、まるでヴァイオリンの音のようであった。
二弦琴
続いて操り人形が行われた。右手で人形の両手を操り、左手で顔や身体を操るのであるが、人形の手で物を掴んだり目をぱちぱちさせたりと複雑な動きをさせている。片手の指の動きで2つの手を操るのだから凄い。
操り人形
次に変瞼(日本では変面と呼ばれる)というマジックのような技が演じられた。袖や扇子で顔を一瞬隠し再び顔が現れたときには面が変わっているのである。次々と面を変えていくのでどのようにして面を変えていくのか皆で一生懸命見ていたが全然わからなかった。まさに瞼を一瞬させる間の早業である。最後に素顔が現れたが意外と若い顔でびっくりした。
変瞼
変瞼の合間に口から火を吹く技も演じられた。この技もなかなか迫力があった。
火を噴く男
次に奥さんに頭の上がらない成都の男性をからかったカカア天下というコミックが演じられた。頭の上に火のついた皿を載せ頭の皮を動かして皿を前後に動かしながら立ったり寝転んだりする。川劇で最も高度な技だという。
カカア天下
最後に操り人形の変瞼が行われた。最近は他の劇場でも変瞼を行うところが出てきたが操り人形でできるのはここだけだという。
操り人形の変瞼
次々繰り出される高度の技に十分満足した後、初日に泊まった銀河王朝大酒店にチェックインした。今日はたくさんのものを見られて充実感のある1日だった。