シルクロード旅行記
13日目 トルファン(吐魯蕃)からウルムチ(烏魯木斉)へ
朝食前に人民広場の方向に歩いていくと途中の歩道を大勢の中学生が歩いてきた。混血の民族だけにいろいろな顔が見られる。
中学生
なにがあるのだろうと後についていくと人民広場の中央にあるスタジアムに入り国旗を持った4人の生徒が台に登ったり下がったりしていた。明日行われる建国記念日の式典の練習をしていたのだ。このような行事に参加させることによりウイグル族の少年少女に中国に対する愛国心を高めているのだろう。
建国記念日の式典の練習
8時にホテルを出発、交河故城に向かい20分ほどで到着した。交河故城は前漢時代(約3000年前)の車師前国の都だったところでヤルネズ川が2本に分かれまた合流する間に立地している。長さは1650m、幅は330mで周りは切り立った30mの絶壁に囲まれている。故城は西北部の寺院区、東北部の居住区、東南部の行政区の3つの部分からなっている。
交河故城入り口
中心部に向かって中心大道を歩いていくと道の両側には崩れかかった日干し煉瓦の建物が続いている。
中心大道 日干し煉瓦の建物
10分ほど歩くと大きな建物の跡に出た。遺跡の中央に位置する大仏寺の跡である。中に入ると僧坊の跡が並んでいた。
大仏寺 僧坊
そばには仏塔の跡がある。交河故城には仏塔が200あったが、この仏塔が最も大きい。中心に仏像を収めた凹みがあり仏像の形が認められるが、仏像の多くは20世紀の初めにヨーロッパ人に盗まれてしまった。ここの仏像は腰が細いので唐の時代よりも前の仏像とされている。
中心の塔 仏像の跡
大仏寺の前に井戸がある。交河故城には400本の井戸があり水面はヤルネズ川の水位と同じなので井戸の深さは30mもあり、川の水位とともに水面が上下する。
井戸
中心大道の脇に牢屋の跡があった。地下牢で周りの壁が切り立っているので逃げ出すことはできない。近くには赤ちゃん用の墓地があった。
牢屋跡
交河故城のはずれに行くと切り立った崖の下に緑溢れる畑が見えた。交河故城の人たちは城の外で農業を営んで自給自足の生活をしていた。
崖下の畑
ホテルに戻る途中予約なしに民家を訪問した。黄さんが見学を申し入れると快く中にいれてくれた。この家はエビボ・アシムさん(63歳)とザワラ・ハンさん(56歳)の夫妻の家で、庭には大きなブドウ棚がある。この家には以前江澤民も訪問していてエビボ・アシムさんと並んでいる記念写真が飾ってあった。
ブドウ棚と家 エビボ・アシムさん夫妻
民家の後ろにはブドウ畑が広がっている。この畑は棚を作らない垣根作りだった。
ブドウ畑
ブドウ畑の間に乾燥小屋が点在している。壁は日干し煉瓦で造られ隙間が多いので風通しは良いが日は当たらない。ブドウをこの中にぶら下げておくと乾燥したブドウは自然に落ちて干しブドウが出来上がる。
乾燥小屋 乾燥中のブドウ
ホテルに戻って昼食をとり、一休みして12時にウルムチへ向かって出発する。途中ブドウバザールがあったのでバスを降りて見物する。
ブドウバザール
近くの広場ではブドウを広げて乾かしていた。そばをロバ車が通り、ロバの糞が落ちているが気にしてない。その傍らでは大量のブドウを一粒ずつ選別している。全部を選別するには相当な忍耐力が必要だ。
ブドウの乾燥 ブドウの選別作業
広場の隅には昔懐かしいオート3輪のトラックが並んでいた。新しい車なので、小回りのきくオート3輪が好まれているのだろう。
オート三輪
30分ほどして出発、天山山脈に沿ってどんどん走る。右手の新疆鉄道の線路に昨日乗った列車と同型の列車が走っているのが見える。
新疆鉄道
達坂城鎮にある王洛賓という音楽家の記念館でトイレ休憩をとる。記念館といっても実態はお土産屋だ。この旅行社は原則としてお土産屋には寄らないことになっているのだが、ほかにトイレがないので止む終えない。
王洛賓記念碑
このあと高速道路に入るとすぐに湖が見えてきた。新疆塩湖という中国で第2の塩湖だ。岸辺に製塩工場があるが、湖から塩を取ってきて袋に詰めるだけだから手間がかからない。
塩湖 製塩工場
40分ほど走ると風力発電の風車がたくさん見えてきた。全部で180基もあり、アジア最大の風力発電所だという。しかし風車の多くは止まっていて発電していなかった。
風力発電機
さらに20分ほど走ると右手に湖が見えてきた。ウルムチの水源地だという。
湖
15時30分ウルムチの市内に到着した。窓の外にレンガつくりの大きな建物が見える。2年前にできた国際バザールでアジアで最大の規模だという。このあたりはウイグル族が多く、町を歩いている人はほとんどウイグル族のひとであった。
国際バザール
15時55分都来刷というレストランに到着、早めの夕食をとる。
都来刷
料理は名物の羊肉のシャブシャブであった。特別の育て方をしているのか、濃いタレのせいかわからぬが羊肉の臭さをまったく感じなかった。