南アフリカ旅行記
12日目 ケープ半島観光
今日からガイドがドイツ人のベンさんに交代した。ベンさんは日本で生まれ日本で育って日本人と結婚したというから日本語はぺらぺらで、話しているとドイツ人であることを忘れてしまう。8時ホテル発、まずテーブルマウンテンのロープウエイの駅に向かい15分で到着したが、今日も風が強くて運行中止になっている。ケープタウンは風の町と言われ、ロープウエイは2日に1回の割でしか運行されないというから止む終えない。もっとも運行されていたら頂上は雲の中だから運行中止になっていて良かったというべきだろう。
雲に覆われた山頂(拡大)
このあとアザラシの生息地ドイカー島に向かって大西洋沿いに走る。海を見るとウミウが岩の上にたくさんとまっている。難破船の残骸も見える。このあたりは難破船が多く、ケープタウンと喜望峰の間には400隻も沈んでいるという。坂の多い道だがランニングやサイクリングをしている人たちを見かける。このような景色の良いところで練習するのはさぞ気持ちが良いことだろう。
やがてライオンズヘッドに良く似た山が見えてきた。リトルライオンズヘッドと呼ばれる山でこの麓にハウト湾がある。
この町には小さな漁港もあり、ハマチ、ビンチョウ、キハダ、タラ、スズキ、イカ、イセエビ、アワビなどが水揚げされている。背後の山の中腹には8階建ての城があるが、個人で5年がかりで建てたそうだ。今3億円で売り出されているという。
城(拡大)
漁港から船に乗ってドイカー島に向かう。右側にそびえる高い岩山を回り込むようにして進み、20分ほどでドイカー島に到着した。
岩山(拡大)
平らな岩の上にはぎっしりとアザラシが寝そべっている。全部で4000〜5000頭もいるという。ケープファーアザラシという種類で雄のアザラシは250kg、メスのアザラシは100kgの体重がある。
帰りに上の甲板に登ると操縦席で船長が4,5歳の息子に舵を持たせていた。子供は父親の言うとおりに一生懸命に舵を回し、船はちゃんと進んでいる。あと数年すれば1人で操縦できるようになるだろう。
船が港に着くと辻音楽師がドラムやバンジョーの演奏で出迎えてくれた。降りるときヨーロッパ人が皆チップを入れているので私も1ランド(12円)のコインを入れたらサンキューベリーマッチと言われたので驚いた。帽子の中を見ると皆黄色い0.5ランド以下のコインだった。
下船後トイレ休憩をかねて15分ほどの休憩があった。トイレは土産物屋の中にあったが、土産物は昨日ウォーターフロントで買ったのでトイレを済ましてからすでワイルドフラワーの写真を撮っていたが、ここの土産物屋で刈った人たちはウォーターフロントの土産物屋よりもたくさんの種類の民芸品が置かれていて値段も安かったと言っていた。
辻音楽師 土産物店
次いでガーステンボッシュ植物園に向かう。この植物園はテーブルマウンテンの南斜面にあり、敷地面積528haという世界最大規模の植物園である。
植物園入り口 園内の風景(拡大)
園内は自然が豊かで森もある。人だかりがあったので近寄ると大型のミミズクが大きな木の枝にとまっていた。指を差されても保護色なのでなかなかわからなかった。芝生に数羽のホロホロ鳥が遊んでいた。近づくとすごいスピードで逃げた。足が短いのにとても追いつけない速さだ。1秒間に20歩くらい歩いているのだろう。
ミミズク ホロホロ鳥
この植物園の目玉はマンデラズゴールドと名付けられた新種の黄色い極楽鳥花で、まだここでしか見ることができないという。
マンデラズゴールド
ほかにもウェルウィッチャ(奇想天外)やたくさんの種類のプロテア、珊瑚樹など日本では目にすることのできない多数の植物がありもっとゆっくり見ていたかった。
ウェルウィッチャ ウェルウィッチャの蕾
プロテア(拡大)
珊瑚樹 珊瑚樹の花
このあとボーイズドライブを通ってインド洋側に出てフォールス湾に沿って南へ走る。この湾は水温が高いので、毎年子供を産みに3000頭のセミ鯨がやってくるという。高台の道端にバスを停めて鯨を探す。ガイドのベンさんはすぐに見つけてしまったが、あそこにいると言われても海が広すぎてちっともわからない。近くの海面には昆布がたくさん浮いている。このためイセエビやアワビがたくさん獲れる。
フォールス湾(拡大)
昼食をとるためフィッシュホークで下車する。美しい砂浜に面した町でここからケープタウンまで車で1時間で行けるので町には約10,000人が住んでいる。ガイドのベンさんもここからケープタウンまで通っているという。
フィッシュホークの町 フィッシュホークビーチ(拡大)
磯にはたくさんのメカブが浮き、岩にはムール貝や海苔がたくさんついている。
メカブの浮く磯 海苔とムール貝
昼食はビーチにあるレストランでとる。メニューはフォールス湾で獲れたイセエビだ。さすがに味は良かったが、食べる前に写真を撮っておこうとしたら胸の部分の肉が落ちてしまっていてがっかりした。
レストラン イセエビ
食後さらに南に走ってボールダーズビーチに行く。ここにはアフリカンペンギンのコロニーがある。15年前は数百羽だったが、保護をした結果現在は4500羽まで増えた。バスを降りて海岸に向かって歩いていくと遊歩道の脇の林の中にたくさんのペンギンがいる。ペンギンというと海岸にいるものと思っていたので意外な気がした。林の中には卵を温めているペンギンやヒナも見える。ヒナは全身が黒い産毛で覆われていて模様がない。
卵を温めるペンギン ヒナ
海岸に出るとびっくりするほどのペンギンがいる。雛もたくさんいて親が寄り添って体を温めている。ペンギンは離れてみるとかわいいが、手の届く距離で見るとかなり怖い顔をしている。
ペンギンの群れ(拡大) 歩くペンギン
このあと喜望峰へ向かう。喜望峰は自然公園になっており7750haの広さがある。公園の周囲は金網で覆われており、入り口の道路の部分には溝が掘られていてその上に20cmくらいの間隔でレールが道路を横断するように置かれてある。こうすると動物は渡れないので公園の外に出られない。
ゲートを越えて少し走ると道端にヒヒの群れがいた。ボスのヒヒが高いところに登って周りを見張っている。野生動物は敵に襲われないために見張りは欠かせないのだ。
見張るヒヒ
15時5分喜望峰に到着した。世界に名の知れた場所ではあるが、海辺に立ってみると海に突き出した感じがなくただの海岸としか見えず喜望峰に来たという実感が湧かない。ただ、後ほど喜望峰に来たという証明書がもらえたので確かに喜望峰に立っているのだろう。これまで喜望峰はアフリカ最南端だと思いこんでいたが、最南端は150km離れたアガラス岬で、喜望峰はアフリカの最南西端だという。それにしても峰がないのになぜCape of good will を喜望峰と訳したのだろう。
喜望峰の海岸(拡大) 証明書
10分ほどの自由時間があったので近くの丘に登ってみる。足下だけ見てせっせと登っていたので途中で道を間違えて1つ奥の丘に登ってしまい頂上につく前にに5分経ってしまったので写真を撮って急いで引き返す。海辺に立っていると直線状にしか見えない海岸も丘の上から眺めると海に突き出していることがわかる。
近くの丘 丘からの眺め(拡大)
続いてケープポイントへ向かう。ここには丘があり頂上には灯台が立っている。丘の上まで行くケーブルカーがあるが、脇に遊歩道があるので運動不足解消のため歩いて登る。休まずに登ったら10分足らずで灯台に着き、ケーブルカーに乗ってきた人たちよりも10分も早く着いてしまった。
遊歩道 遊歩道の終点から眺めた灯台。
この灯台は1860年に海抜249mの丘に建設された。2000燭光の明るさで67km先まで光を送っていたが、霧や雲のため光が遮られてしまうので1919年に海抜87mのディアスポイントに新しい灯台が建設され、今は展望台として使われている。ここからは喜望峰をはじめ360度の景色を眺めることができ、大西洋の真っ青な海の色が目にしみる。
展望台から眺めた喜望峰(拡大)
ケーブルカーの駅の脇からはディアスポイントへ行く道がついている。斜面の道を10分足らず歩くと岬の先端に出て足下に新灯台が見える。。この灯台は南アフリカ沿岸で1番光の強い灯台で、建設当初はパラフィンガスの火で50万燭光の光を送っていたが、1936年からは1000万燭光の電灯に強化され、63km先まで光を送っている。
ディアスポイントへの道 新灯台(拡大)
ディアスポイントの途中に展望台があり、垂直に切り立った絶壁に鳥が巣を作っているのが見える。展望台から海面までは150mくらいあるので見ていると引き込まれそうな感じがして手すりがあるのに怖い。
絶壁に作られた鳥の巣
ケープタウンに戻る途中道端に石の彫刻を並べた露店があった。ケープタウンで一番品揃えがあるというので見物する。1トンもありそうな大きな象の彫刻をはじめ1000以上の彫刻が並んでいた。手頃の大きさのサイの彫刻をお土産に買おうと思い値段を聞くと110ランド(1、300円)と言ったが値切ったら50ランド(600円)になった。安かったが持ち帰るときに重くて困った。
石の彫刻
この付近に定年者の団地がある。入居資格は55歳以上で、庭のついた2LDKの家が500万円くらいで買える。近くにはレストランや洗濯屋があり、海水浴場やゴルフ場、乗馬のコースもある。うらやましい限りだ。
このあとシルバーマイン展望台で下車しケープタウンの景色を眺める。日が暮れかかって陰になっているし、すでにロープウエイの駅の前から眺めている景色と大して変わらないのであまり感動はない。このあたりは3年前に火事があり300万坪が燃えたという。
シルバーマイン展望台からの眺め(拡大)
ウォーターフロントに行きベイフロントバーというレストランで夕食をとった後、テーブルマウンテンの脇にあるシグナルヒルに登ってケープタウンの夜景を眺める。近くから遠くまで左右180度にわたって輝くきが美しい。ケープタウンでは個人の家でネオンサインをつけることを禁止しているので美しいのだとベンさんは言っていたが、街灯にオレンジ色のランプが使われていることも美しいわけの1つだろう。。