南アフリカ旅行記
11日目 サルダナからケープタウンへ
8時ホテル発、サルダナ湾を右手に見ながら20分ほど走るとランゲバーンという町に出た。この町から先は長さ26km、幅6.4kmのラグーン(潟)になっている。ラグーンでは以前たくさんのカキが獲れたが水温が変化して全滅してしまい、海底にはカキの殻が大量に積もっているという。ラグーンは夏に水温が上がり水泳ができるのでランゲバーンはケープタウンの別荘地になっている。500平方メートルの庭がつき4LDKでトイレと風呂が2つずつある家が3000万円から4000万円で買えるという。南アフリカでは外国人でも不動産を自由に買えるので半数以上が外国人の持ち物になっている。
ランゲバーンを過ぎるとウエストコースト国立公園の中に入り、ラグーンにそって走る。ラグーンの青い海と潅木の緑の対比が美しい。潅木の間にあちこちダチョウを見かける。地面は岩だらけで、潅木がたくさん生えているが、こういうところを猛スピードで走るのだからすごい。1羽のダチョウが道路を走っていてバスが近づいてもよけようとせず競歩のように腰を振りながら走り続ける。そのうちつまづいてしまい慌てて茂みの中に逃げ込んだ。バスと競争しているつもりだったのかもしれない。
ダチョウ(拡大)
さらに走るとラグーンを作っている細長い半島の中に入る。浅瀬にフラミンゴの群れがいたのでまたバスを停めて写真を撮る。このラグーンは水鳥の楽園で250種類もの鳥がいるという。
フラミンゴ(拡大)
さらに走ると潅木の間にエランドがいた。体重が900kgから1000kgもあり、アンテロープの仲間では一番大きい。首あるひだはラジエーターの役割をしているという。このほかギスボック、ボンテック、ブルーサイドビーストなどアンテロープの仲間があちこちで見られる。
エランド(拡大) ギスボック(拡大)
ボンテック(拡大) ブルーサイドビースト(拡大)
シマウマや野牛の群れもいた。市街地からあまり離れていないが、国立公園内は保護されているだけに動物が多い。
へらのような奇岩のある丘を越えると半島の先端に出た。ここからは先ほど出発したサルダナが対岸に見える。雲の下から灰色の線がたくさん出ているのは雨が降っているのだろう。この辺りにもワイルドフラワーがたくさん咲いていて自然の宝庫だ。
国立公園を出て海岸線に沿ってルート27を走っていくと前方にテーブルマウンテンが見えてきた。ブルーベルストラットの町でバスを停め写真を撮る。テーブルマウンテンという名前の通り山の頂上はまっ平らだ。この町はケープタウンの別荘地帯なのか住宅はヨーロッパ風の白い家ばかりで、日本にいるとき抱いていたアフリカの民家のイメージとは大違いだ。
テーブルマウンテン(拡大) ブルーベルグストラットの住宅街
12時過ぎにステレンボッシュに到着した。ここにあるステレンボッシュ大学は学生数2万人、教員数540人で南アフリカ3大大学の1つである。この町にはワインセラーが20もあり、町の周りにはブドウ畑が広がっている。12時25分ワインセラーに到着、ここのレストランで昼食をとる。
ブドウ畑(拡大)
食事の前に本物の味が楽しめると思って皆でグレープジュースを頼んだら炭酸で割った砂糖入りの飲料だったのでがっかりした。食後、ワイン工場を見物する。この工場は1802年から生産していて、現在年間80万リットルを生産し、そのうち80%は輸出していて、日本にも輸出している。
ワイン工場
ブドウの収穫は2月と3月に行われ、摘み取ったブドウのジュースと皮にイースト菌を混ぜてタンクに入れ、赤ワインの場合3週間、白ワインの場合は1〜2日発酵させる。発酵が始まると熱が出るのでタンクは水で冷やすようになっている。そのあとはオークの木の樽に詰めて温度と湿度を一定に保って4ヶ月から2年間熟成させる。オークの木にはフランス産、アメリカ産、ロシア産が使われ、樽にフランス産の木を使うとスパイシーな味に、アメリカ産の木を使うと甘い味になるという。ロシア産の木は価格が低いことから使われているという。
樽には250リットルのものと5000リットルのものが使われ、小さい樽のほうが味がよく染み込むので大きい樽はマイルドな味になるという。樽は3回使いそのあとはブランデー工場などに売却しているという。オークを国内で生産しようとしたが成長が良過ぎてうまくいかなかったという。
見学のあとは試飲会がありワインの飲み方の説明があった。最後にワインの直売所を見たが、標準的なワインは750ml入りで50ランド(600円)でこれより高いものは特殊になるという。貴腐ワインも置いてあったが375ml入りで70ランド(840円)と日本で買うより大幅に安い。
発酵用のタンク 熟成用の樽
このあとケープタウンに向かう。途中バラック住宅が立ち並ぶタウンシップと呼ばれる一帯があった。アパルトヘイト時代の居留区の名残りで、ケープタウンには4箇所のタウンシップがあり、最大のガイアリッチャというところには50万人が住んでいるという。タウンシップには電気と水道は通っているがトイレは共同で、道路にそって塀のように並べて外界と分離している。ここでは治安が悪くピストルなどを使った殺人事件が多発しているという。
タウンシップ
このあとテーブルマウンテンに登る予定であったが、風が強くてロープウエイの運行が休止しているというのでウォーターフロントのショッピングモールに行って夕食までの時間を過ごす。ショッピングモールはなかなか近代的で欧米のショッピングモールとちっとも変わらない。お土産店がたくさんあったので記念にダチョウの卵や民芸品を買った。
ショッピングモール
ショッピングモールの前は港で、ここからはテーブルマウンテン(標高1087m)やのライオンズヘッド(標高669m)がよく見えたが、テーブルマウンテンは雲に覆われて下の方しか見えなかった。
夕食は中華料理店で食べた。ヨーロッパ人がなれない手つきで箸を握っていた。食後メインストリートにあるケープトニアンホテルに向かい20時にチェックインする。