ラダック旅行記

 7日目 レーからアルチへ
(ラマユル ゴンパ観光)

 7時10分ホテルを出発、飛行場の脇の道を通り過ぎて灰色の水が流れるインダス川を左手に見ながら走る。50分ほどするとザンスカール川との合流点に出た。2つの川は水の色が違うがザンスカール川のほうが圧倒的に水量が多いのですぐザンスカール川の水色になってしまう。川幅や水量からいえばインダス川は支流だ。


合流点

 この後しばらく岩山の中を走り、再び川岸の道になる。橋を渡ったところにチェックポストがあり停車、検査のあと軍のトラック隊が通過しきるまで15分ほど待機する。道端には赤い花や大きな白い花が咲いていて目を楽しませてくれる。

 
野草の花

 やがて道は急斜面の山腹に出る。谷底までは100m以上あり落ちたらお終いだ。飛行機を使わなかった前回の旅ではスリナガルからこのような道を2日間走ってレーにたどり着いた。


急斜面の道

 11時17分ラマユル ゴンパに到着した。ラマユル ゴンパは正式にはユンドゥン タルパリンという名称の僧院でディグン カーギュ派に属している。創建は10世紀で11世紀にはリンチェン ザンポが滞在したという。現在80人の僧がいて、学校もあり50人の少年僧が学んでいる。19世紀の初頭ドクラ族の軍によって大規模に破壊されたが19世紀中頃ラダックに転生したバクラ リンポチェによって修復された。毎年チベット暦の5月17日、18日にはカブギャット祭が行われ、ディグン カーギュ派の開祖のタンカが広げられる。

 
ラマユル ゴンパ(拡大)            中庭

 集会堂の前室にはどのお寺にも東西南北四方向を守る四天王の絵が描かれているが、ラマユル ゴンパの四天王図は傷んでなく絵もなかなか上手である。

 
持国天(東)           増長天(南)
 
広目天(西)           多門天(北)

 集会堂の正面には釈迦如来と2人の弟子の像、左側には開祖の像、右側には冠をかぶったチョー シャカムニ像が祀られている。


集会堂
  
開祖                 釈迦如来              チョー シャカムニ

 仏像の前にはツァンパで作った美しいトルマが捧げられている。このトルマはカプキャット祭の後に燃やされる。


トルマ

 お堂の右手には開祖の1人密教行者のナローパが瞑想した小さな石窟があり、ティローパ、ナローパ、ミラレパの像が置かれている。


ナローパが瞑想した石窟

 右側の壁には小さな仏像がたくさん収められている。新しく作られた像だが、見事な出来栄えである。今でもこのような素晴らしい仏像を作る技術が残っているのは心強い。棚の前にはカプキャット祭で広げられる大タンカが丸かれて吊り下げられている。このタンカは仏画の部分がラダックで一番大きいという。


仏像の棚と大タンカ

 集会堂の奥に護法堂があり、中央には4手のマハーカーラ(大黒天)が、その右には開祖のジグテン ゴンポの像が祀られている。また壁には馬に乗ったジクン カーギュ派の守護尊の女神が描かれている。

  
マハーカーラ              開祖像               守護尊の女神

 次にリンチェン サンボによって建てられた旧集会堂を訪れる。パルデンさんは足が速くサンダル履きなのにさっさと坂を登っていく。私は競歩の練習をしているのでついていけるが、他の人たちは遅れてしまい中には2倍以上も時間がかかってしまう人もいる。パルデンさんに聞いてみると毎日仏塔の周りを100回周っているという。

 旧集会堂の中には大日如来以下五仏が祀られていた。窓がなく入り口からしか光が入ってこないので入り口に人が立つと中がひどく暗くなってしまい三脚なしで写真を撮るのは大変である。

  
大日如来と五仏

 このお堂には、雨漏りでかなり傷んでいるが800年前に描かれた金剛界マンダラやパドマ サンババなどの壁画が残っている。このお堂の右手には小さな護法尊の部屋がついていて、懐中電灯の光に恐ろしい顔をしたマハー カーラなどの顔が浮かび上がってくる。


金剛界マンダラ

 見学を終えた後、車まで戻りさらに展望の良い地点まで歩きラマユル ゴンパの全景や古い仏塔群れを眺めてから出発した。。

 
古い仏塔群

 ラマユル ゴンパを発って5分ほど走ったところで車を停める。このあたりは荒涼とした岩の世界が続いているので月の世界と呼ばれている。


月の世界

 さらに30分ほど走ってから車を停めて昼食をとる。またランチボックスにレトルトのご飯がついていたが、風邪が治り食欲が出てきたので全部平らげてしまった。

 このあと2度橋を渡り、チェックポストを通過たりして1時間15分ほど走ったところで民家風の家の前で停まり休憩する。中に入ると常設のテントが並んでいてヨーロッパ人の姿が大勢見える。民家のように見えても観光客向けのロッジだったのだ。

 
ロッジ          常設テント

 出発の前に付近を散歩する。岩山だらけの乾燥地帯といっても今はかなりの種類の野草が見られる。

  
野草

 16時22分今日から2連泊するサムドゥプリンに到着した。客室の床はコンクリートの打ち離しで20時までは電気が来ない。シャワーがあるが水しか出ず、バケツ半分のお湯を運んでくるだけである。

 
サムドゥプリン              客室

 一休みしてから近くにあるアルチ寺まで出かける。アルチ寺は正式にはアルチ チョスコルといい、村の人に道を尋ねるときはアルチ チョスコルといわないとわからないという。お堂には鍵がかけられていて中に入れなかったが、仏塔の下に入ることができ、壁や天井に描かれている仏画を見ることができた。古い見事な画であるが、惜しいことに雨に当たって消えてしまっている部分が多かった。

 
アルチ寺(拡大)            仏塔
 
仏塔の画

 このあとアルチ村の中を散歩する。ラダックもここまで来ると日本人の姿は見なくなり、秘境の雰囲気が残っている。

 
民家          村の女性

 サムドゥプリンの食堂で夕食を食べたあと部屋に戻り、電気が来るまでデジカメの電池を放電するためにいらない写真を記したりして過ごし、電気が来た途端すぐ充電を始める。電気が夕方3時間しか通じないと聞いたので2時間で充電できる超急速充電器を買ってきたのだが、いつ停電するかわからないので充電を急がなければならないのだ。

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