インド旅行記
8日目 チトラコットからジャグダルプールへ
朝食前にもう一度川を渡る人の写真を撮ろうと滝に向かう。歩いて行くと道端村の人たちが歯を磨いていた。歯ブラシは使わず細い木の枝を噛んで繊維の束にして歯を磨くのである。既に歯磨きを終えてチャイを飲んでいるおばあさんもいた。
歯磨きをする人(拡大) (拡大) チャイを飲むおばあさん(拡大)
滝に着いたが期待に反しまだ川を渡る人が来ないので滝の周囲の写真を撮る。この滝は落下口のすぐ傍まで近づけて水が流れ落ちるところを見ることができる。ただ夢中になって足を滑らしたら一巻の終わりだから気をつけなければならない。
滝の落下口付近 落下口(拡大)
8時キャンプを出発、潅木の間の道を進む。しばらく走ると先頭の車がパンクしてしまった。10分くらいは待たなければならないかと思ったら5分もしないうちにタイヤを替えてしまったのには驚いた。悪路ばかりなのでパンクには慣れているのだろう。
1時間半ほどでマトナール村に到着した。この村にはムリヤ族が住んでいる。村の入り口にはデオグリと呼ばれるお堂があり、その前には鉄の鋭い刺がたくさんついたブランコがある。この上に座ったら串刺しになってしまうが神がかりになった人が座ってブランコを漕いでも痛くなく怪我もしないという。
長い刺のついたブランコ
デオグリにはバイラムという神が祀られていて屋根裏には男や女や動物の木彫りの像がつけられている。
バイラム デオグラの屋根 女の像
奥にもお堂にがありバスタール地方の土着の神ダンテシュワリや、村人の信仰する神トゥルパが祀られている。
ダンテシュワリ トゥルパ
お堂の脇にも黒い石が祀られていたが、ジャルニマータという神で病気を治す神として拝まれている。また近くの小屋にはドクラタドゥーという成功祈願の神が祀られていた。ヒンズー教の国といってもこのあたりは土着の宗教がまだ強く残っている。
ジャルニマータ ドクラタドゥー
このあと村の中を見物する。民家は土壁と粘板岩の屋根の比較的大きい家で壁にはペンキが塗られている。1軒の家の庭先で大きな手回し扇風機を使って籾殻の選別をしていた。田舎らしくない道具で感心した。
民家 籾殻の選別
この村の女性は腕や胸に刺青を入れている。老人ばかりでなく若い母親も刺青を入れている。魔除けのためにしているのだろう。
村の女性
家の脇に大きな木があり黄色い実がたくさんなっていた。この実を発酵させてお酒を造るという。
酒を造る木の実
このあとマルドゥーンの土曜市に向かう。この市場にはムリヤ族が多いという。
ムリヤ族の女性はサリーをたすきのように着ている。年配の女性はサリーだけだが若い人は下にシャツを着ている。
ムリヤ族の女性
木の葉で作った皿に茶色いものが盛られていた。何かと聞くと蟻だという。蟻はこの地方の大切な蛋白質の供給源になっている。1皿1ルピーというからたった2.5円を稼ぐのも大変なのだ。傍には皿を作る木の葉も売られていた。
木の葉の皿に盛った蟻 蟻 皿用の木の葉
きつい臭いがするのでなにかと思ったら先ほど村で見た木の実を発酵させたものであった。壷が売られていたが陶器を売るのクマハールというカーストの人たちだという。仕立て屋さんがかたまってミシンを使っていたが、この人たちも1つのカーストに属するのだろう。
発酵させた木の実 壷 仕立て屋
11時半に市場を出発、1時間ほどでジョグダルプールに到着しホテルレインボーにチェックインした。このホテルもバスタブはついていない。このあたりではバスタブなしが一般的なのだ。
ホテルレインボー 客室
ホテルでナン、カレー、ヨーグルトのお定まりのコースの昼食をとり、14時にホテルを出発、観光に向かう。
まず刑務所の服役者が作っている作品の即売所を訪れた。この即売所は刑務所の構内にあり、赤ちゃんを抱いて建物に入っていく新入りの女性服役者、集団で道路の清掃に向かう服役者などが目の前を通り過ぎる。殺人犯だというグループもいたが顔を見ても普通の人だ。部族間の対立で敵対する部族の人を殺したというのだから敵を殺した兵士と同じで悪人ではないからだろう。
刑務所 服役者の作品
このあとカンゲール国立公園に入り、グンマルパル村というムリヤ族の村を訪問した。村に着くと大勢の人が大きな木の下に集まって食事をしたり酒を飲んでいた。占い師が亡くなったので法事をしているという。人懐こい人たちばかりで酒を勧められたがアルコールには弱いので遠慮した。
法事に集まった村人 葉っぱの杯に酒を入れる男
このあと村の中を見物する。この村の家は土壁に粘板岩の屋根を葺いてあり一部は藁葺きになっている。
民家
村の人たちは他の村と比べて特に変わりがないが100歳に近いと思われるおばあさんがいた。ガイドに年齢を聞いてもらおうとしたら、この辺の人は自分の年を知らないと言われてしまった。
同行の方の1人がカメラを落としてしまい気づかなかったら3人の人が届けてくれた。その方は10ルピー(25円)ずつのお礼を渡したらよろこんで歌を歌いだした。村の人は純粋だ。
母子 高齢のあばあさん おじいさん
続いてチンダワラ村を訪れる。この村にはドゥルワ族が住んでいる。1軒の家でおじいさんが竹で籠を編んでいた。長年日に焼けたせいなのか真っ黒だ。家の壁に縦2m、横1mもある大きな粘板岩を使っている。他の地方でも粘板岩の屋根を見かけるが高々50cm四方だ。こんな大きな粘板岩を見たのは初めてだ。
竹細工をするおじいさん 粘板岩の壁
ホテルへの帰り道にチトラガールの滝を見物した。この滝は2段になっていて20mと15mくらいの高さがあった。すぐ傍で見られるので雨季に来たら凄い迫力であろう。