シルクロード旅行記

 8日目 敦煌近郊観光

 今日は莫高窟を観光するスケジュールになっていたが、日中友好協会の300人が観光するので日本語を話せる専門ガイドが間に合わないということで急遽敦煌の近郊を観光することになり9時にホテルを出発する。

 左手に鳴砂山を眺めながら進む。鳴砂山は東西40km、南北20kmの砂丘で風で砂が吹き上げられるので1000年経っても高さは変わらないという。やがて前方に涅槃仏のような山が見えてきた。雲南でも涅槃仏の形の山を見たが、探せばたくさんあるかもしれない。

 
鳴砂山             涅槃仏の形の山

 55分ほど走って陽関に到着した。陽関は2200年前に漢の武帝によって造られた軍事・交通の要所で、その後も魏、晋、南北朝、唐代まで西域南道の関所として経営された。玄奘三蔵もインドから帰国した際ここを通過している。陽関という名は玉門関の南(陽)にあることから名付けられた。

 先ず今年の8月にオープンしたばかりの陽関博物館を観光する。周囲には当時の城壁が再現され、城壁の外には城攻めの武器がたくさん並んでいた。中の展示室には陽関に関する解説、出土品、当時の鎧の模型などが並んでいた。また別棟にはシルクロードの展示室もあった。

 
陽関博物館          王維像

 このあと博物館の裏手から電気自動車に乗って烽火台に向かう。

 
電気自動車           烽火台

 烽火台の近くに石碑堂があり、たくさんの石碑が並んでいる。有名な石碑が並んでいるが今の若い中国人は簡体字しか知らないので石碑を読めない。

 
石碑堂

 石碑堂からは古薫砂漠、長城、崑崙山脈が眺められるが、石碑堂のそばの小高い丘にある東屋からの眺めはさらに良く烽火台、博物館なども一望できる。。

 
古薫砂漠            長城と崑崙山脈の山

 このあと近くの観光ブドウ園に行き昼食をとる。ブドウの木はもう葉が枯れてほとんど落ちている。冬の寒さを防ぐためこの後ブドウの枝は地中に埋められる。

 
ブドウ園              ブドウ棚

 食後トイレに行くと内部は清潔であったが、仕切りが全くない。日本人には大のほうはできそうもない。


トイレ

 レストランの前に出るとロバ車が走ってきた。新疆はロバ車だらけだがこちらではあまり見かけない。こちらの方が豊かなのだろう。近くに干しブドウを作る乾燥庫があった。新疆の乾燥庫は屋根が平らだが、こちらは雨が降るためか傾斜している。

 
ロバ車               ブドウ乾燥庫

 食後玉門関に向かい、14時25分に到着した。玉門関は前漢時代にシルクロードの西域北道に造られた関所で西域の玉(ぎょく)がここを通って長安に入ったことからこの名が付けられた。遺跡は縦横25m、高さが10mの日干し煉瓦で造られた砦で、正方形なので小方盤城とも呼ばれている。


玉門関

 近くに陳列館がありシルクロードの説明図や出土品が展示されていた。


陳列館入り口

 15時に玉門関を出発、1時間ほど走ると敦煌故城が見えてきた。敦煌故城は日中合作映画「敦煌」のために造られたセットで観光用のほか映画のロケに使われている。 


敦煌故城

 16時20分ホテルに到着、日中友好協会のグループが出て行って新館の部屋が空いたので部屋を替えた。今度は8階の部屋なので眺めは良く敦煌の市街を一望できる。また向かい側の部屋からは鳴砂山と莫高窟の石窟群が眺められる。

 
敦煌市街            鳴砂山と莫高窟(拡大)

 一休みした後オプションの鳴砂山の観光に出かけた。10分ほどで鳴砂山月牙泉名勝区の入り口に到着、中に入ると客を待ち受けている駱駝の大群にびっくりする。8年前に来たときは駱駝は少ししかいなくてほとんどの人が月牙泉まで歩いていたのに今回はほとんどの人が駱駝に乗っている。

 
鳴砂山月牙泉名勝区入り口             駱駝の大群

 門の前からは鳴砂山の美しい砂丘が見える。前回は大勢の人がこの砂丘を登っていたが、今回はごく少数の人しか登ってない。


砂丘(拡大)

  先ず、月牙泉に向かう。駱駝の行列が延々と続いていて駱駝の上からは日本語が聞こえてくる。日本の大きな団体が来ているのだ。道は砂地で歩きにくいが、駱駝をどんどん追い越して10分ほどで月牙泉に到着した。月牙泉は三日月の形をした泉で砂漠の中にあるのに水が枯れることがない。月牙泉の脇にはお寺があり楼閣が復元されているが入り口が閉まっていて入れなかった。

 
月牙泉                楼閣

 今度は月牙泉近くの砂丘の斜面を直登する。傾斜が急なので階段が作られているが砂の上の方が登りがいがあると思って階段の脇を登り始める。。初めのうちは元気よく登っていたが、1歩登るごとに靴が砂にもぐりこんで下にずり落ちるので非常に登りづらくすぐ息が切れてしまった。少し登っては立ち止まり、少し登っては立ち止まることを繰り返しているうちに靴の中に砂が一杯たまって靴が脱げてしまった。靴を脱いで砂を出してもまたすぐに砂がたまってしまう。仕方がないので裸足になって登った。


砂丘中腹からの眺め(拡大)

 もうかなり登っただろうと思って下を見るとまだ半分くらいしか登っていない。それでもあと半分頑張れば頂上だと思って息をぜいぜいさせながら登る。やっと頂上に近づいたと思ったらその先に傾斜がやや緩くなった斜面がずっと続いていてまだ半分しか登ってないことがわかる。がっくりしたが、ここまで来たのだからと頑張って登る。階段を登っている人たちも疲れて立ち止まったり四つん這いになって登ったりしている。

 やっと頂上に着いたがその先にさらに高い砂丘が続いていて、尾根が美しいカーブを描いている。折角来たのだからこの砂丘の頂上まで登りたいが時間がないので諦めた。

 
砂丘(拡大)               月牙泉の眺め(拡大)

 下りは入り口近くまで砂丘の尾根を歩いた。足下には見事な風紋が続いている。大勢の人が鳴砂山に来ていながら尾根道を歩かないで帰ってしまうのはもったいないことだ。

 
風紋(拡大)                 尾根道

 夕食後、敦煌研究院の楊先生から莫高窟の話を聞く。わかりやすい説明で石窟を見学するとき大変参考になった。


楊先生

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