シルクロード旅行記
3日目 銀川からアラセン(阿拉善)へ
8時35分ホテルを出発、今日も雲1つない快晴である。昨日と同じ道を通り、王陵の前を過ぎると2つの王陵が見えてきた。王陵1号と2号で李元昊の父李徳明と祖父李継遷の陵である。
西夏王陵1・2号
10時少し前に明代の長城の跡に出る。この長城が寧夏回族自治区と内蒙古自治区の境界になっていて長城の脇には境界を示す標識が建っている。
明代の長城跡(拡大) 内蒙古自治区の標識
内蒙古自治区に入ると羊や山羊の群を良く見る。中にはゆうに1000頭を超す大群もいる。羊飼いたちが近所どうしで交代で面倒を見ているのだという。
羊と山羊の大群
11時15分南寺大門に到着した。南寺は正式には廣宗寺というチベット仏教寺院で、17世紀に創建されダライラマ6世が住んでいた。境内にはダライラマ6世の仏塔がある。最近修復作業が行われ、南寺大門の内側は公園になっている。
南寺大門
南寺大門をくぐると道路脇の岩肌にいくつも仏画が描かれていた。一般には岩画は平らな岩に絵具で仏像や経文を描くだけであるが、ここの岩画はレリーフになっている。
岩画
5分ほど走ると南寺の門の前に到着した。 門の左脇にはたくさんのパオが並んでいた。これらのパオは巡礼者の宿泊所として使われるほか観光客用にも使われる。
南寺入り口 パオの宿泊所
門をくぐると赤い建物に挟まれた長い参道があり、ここを通り過ぎると黄殿と呼ばれる集会堂の前の広場に出た。
参道 黄殿前広場(拡大)
黄殿は最近再建されただけに色が鮮やかである。黄殿の正面には毘沙門天など4天王の像が描かれているがこれもレリーフになっている。
黄殿の中に入るとたくさんの柱が先ず目をひく。直径は45cmくらいあり龍の絵が織られた絨毯で巻かれている。柱は縦5本、横6列に並んでいて、柱の間に僧たちが読経する長い席が作られている。
お堂の正面には銀と金で作られたダライラマ6世の仏塔があり、あちこちに宝石が嵌め込まれている。その前にはダライラマの法座が置かれている。仏塔の後ろには千手十一面観音が祀られ、その向かって左には無量寿菩薩、右には弥勒菩薩の像が祀られている。またこれらの像の間には高僧の像が並んでいる。
天井に近いところにはたくさんの刺繍のタンカ(仏画)が懸かっている。また正面の左隅の壁には水墨画の仏画が描かれている。
黄殿の向かって左側の奥にはダライラマ6世の仏塔が建っている。ダライラマ6世はこの場所で亡くなったという。さらにその左奥には大きな仏塔がある。地下からの高さは30mもあるという。
ダライラマ6世仏塔(拡大) 大仏塔
12時25分出発、トウモロコシ畑や日干し煉瓦の民家の並ぶ道を40分ほど走るとアラセンに到着した。この町の小天地楽園というレストランで昼食をとる。蒙古族の多い地域だけに豚肉の料理が出た。清真料理とは違った味なのでまたも大食いしてしまった。
小天地楽園
食後近くにある延福寺を訪れる。この寺はアラセンの王室専用の寺で1731年から1742年の間に創建され、1760年に乾隆帝が延福寺と命名した。境内は比較的狭くお堂がぎっしり並んでいた。
延福寺大門 境内
まず大雄宝殿を訪れる。ここには薬師如来、釈迦如来、阿弥陀如来が祀られていた。入り口の近くには乾隆帝が満州文字、漢字、チベット文字、モンゴル文字で書いた延福寺の額がかかっていた。ちょうど読経中で僧のなかには少年僧も見える。高位の僧は入り口の反対側に座るのが一般的であるが、この寺では法座が入り口側にあり高位の僧は入り口側に座っていた。
大雄宝殿 軒隆帝の書
三世仏殿の前に大きなマニ車が入ったお堂があった。普通マニ車は1周すると「オン マニ パドメ フーム」という真言になる大きな字が書かれているが、このマニ車は小さな字でたくさん真言が書かれていた。
後ろの観音殿には十一面観音が祀られていた。背後の壁は中国の寺でよく見られる岩の絶壁風になっていて岩の凹みにたくさんの像が収められていた。
観音殿 十一面観音像
延福寺の隣はアラセン王の住居だったところで今は博物館になっている。見学者が少ないためか鍵がかかっていて中に入れなかった。
博物館
ホテルに戻る途中で奇石の町に寄る。アラセンは奇石の町として有名で水晶や瑪瑙、木の化石、砂漠のバラなどを置いた店が多数並んでいる。小さな店で砂漠のバラの値段を聞いたら300元といったが値切ったら150元(2000円)まで下がったので買った。しかし旅行の途中で壊れてしまい重い思いをしただけだった。
奇石の街
木化石 ブドウ瑪瑙
15時35分、今日の宿阿拉善左旗賓館に到着した。
阿拉善左旗賓館
夕食前に街の中を散歩する。ホテルの周りにも奇石の店がたくさん並んでいて、路地の奥の広場には奇石の市場があった。観光客が少ないのによくこれだけの店をやっていけるものだと不思議な感じがした。
奇石市場
さらに歩いていくと市場があった。寒いので手袋を買おうと思い値段を聞くと指を2本出したので20元(260円)かと思って10元札を2枚出したら受け取らないで財布の中の1元札を指差した。20元ではなくて2元(26円)だったのだ。
市場
夕食はホテル内のレストランでとった。受付の娘さんが蒙古族の民族衣装を着ていたので写真を撮らせてもらった。内蒙古自治区といっても街の中では民族衣装姿は全く見られない。
蒙古族の民族衣装
食後ホテルの建物の中にある理髪店に行き按摩をしてもらった。一般的にホテルの按摩は高く45分で120元から150元が相場だが、ここでは30元(400円)だった。安いのですぐ終ってしまうかと思っていたら1時間半もかけて丁寧に揉んでくれた。時間が長かったので割増料金を取られるのかと思ったが、とりあえず50元を出したら20元のお釣をくれ、チップに20元を渡すと初めは受け取ろうとしない。女将に言われて受け取ったが、蒙古族の人は誠実だ。